経験と知識のバランス

学生時代
社会経験は十分 → 読書をして血肉とせよ
医学知識はいやというほど学ぶ → 臨床現場に出て臨床を経験せよ
 
 
 人間が知識(特に「生きた知識」)を増やすためには、「記憶『力』」に頼ってはいけない。実際に使ってみて役立った知識しか身につかないからだ。
 
 医学も同じで、基礎医学の頃から膨大な知識を詰め込まれても、生きた知識にならない。高学年になって臨床医学を学ぶ頃には、医学そのものが嫌いになってしまっている学生だらけだ。その臨床医学も、いざ教わると、現場感のない知識の羅列である。現場に出るのは学生実習になって「やっと」だ。これではいけない。
 
 「学生生活虎の巻」で「知識」と「経験」のバランスという話をした。学生時代、時間が沢山あるという特徴を活かして、社会経験(クラブ・バイト・友人関係・恋愛など)は沢山詰める。その分、学生時代にはしっかり読書をして、経験を生きた知識に変えていく(血肉とする)べきだ。
 一方(逆に)、医学については知識一辺倒である。学んでいる当時、それらの知識が将来「どう役立つのか」が分からないままテストのためのやみくもな暗記をしている。(現場)経験が足りないということだ。だからこそ、早いうちから臨床現場をみれるように、見学に行くか、臨床現場をみせてもらいにいくことが大事だ。